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No  107

不自由な手で執筆…脳性まひ・大越さんが自伝エッセー

 脳性まひの障害があり、ブログで詩を書いている仙台市太白区の大越桂さん(19)が、自伝エッセー「きもちのこえ」を出版した。教師や友達との交流や病気との格闘などを、ありのままに書き下ろした。手術で声を失った桂さんは「人に思いが通じるうれしさが一番のテーマ。いろいろな人に構えずに読んでほしい」としている。
 大越さんは819グラムの未熟児で生まれた。手足が不自由で強い弱視もある重度の重複障害者。字を書いたことがなく、声は出ても言葉にならず、コミュニケーション手段がなかった。症状が悪化し、宮城県名取養護学校(名取市)中等部1年の時に気管切開。痛みの声さえ出せなくなり、大きなショックを受けた。
 しかし、入院しながら訪問学級で不自由な手を使って字を書くことを習った。13歳で初めて筆談で思いを伝えることができるようになった。詩も作り始め、2004年からブログ「積乱雲」で作品を発信。同高等部を卒業した昨年、障害者の芸術活動に贈られる「One by Oneアワード」(日本アムウェイ主催)を受賞した。
 本では、幼児のときに「何もできない人」と言われ、自分でも「価値がない人間」と思っていたことなどを振り返る。
 仙台市八木山南小にいた4―6年生の時、寒かった日の野外活動で、健常者の友達が抱っこして体を温めてくれたり、修学旅行中に発作が起きた際、担任の教師が親身になって世話をしてくれたりした思い出をつづる。
 幼いころからずっと人に思いを伝えられず、ストレスがあった。しかし、字を習い、十分かかって初めて自分の名前を書いた喜びを、「これで本当に人間になれる」と思ったと表現している。
 題名は、ボランティアとの触れ合いをもとに、6年前に作った詩から取った。その詩を含む3編と短歌3首を掲載している。表紙の羊のイラストも自作で、裏表紙のイラストは高1の弟雅光君(15)が描いた。(4月23日河北新報社)

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ブログ「積乱雲」 http://plaza.rakuten.co.jp/678901/

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